「浦島太郎」は、いじめられていた亀を助けた太郎が、竜宮城でたのしい日々を過ごし、村へ帰ると長い時間が過ぎていた日本の昔話です。ひまり姫版は3〜6さい向けに、「帰る場所があることの、あたたかさ」を感じられるお話にしています。よみきかせは約7分。全文をこのページで無料で読めます。
「浦島太郎」のあらすじ
むかし、海のそばの村に、浦島太郎という男の子が住んでいました。太郎は、だれにでもやさしい心を持っていました。ある日、浜辺で子どもたちが小さな亀をいじめているのを見つけ、「やめなさい」と駆けよります。太郎は亀をそっと海へ返しました。次の日、また海へ行くと、あの亀が来て言いました。「太郎さん、お礼に竜宮城へご案内します。」亀の背中に乗ると、海の中はきらきら光り、魚たちが泳いでいます。やがて、りっぱな竜宮城が見えてきました。美しい姫さまが、やさしく太郎を迎えます。太郎は毎日たのしく過ごし、時間はあっという間に過ぎていきました。ある日、太郎は村のことを思い出します。「そろそろ帰りたいです。」姫さまは少しさびしそうにうなずき、小さな箱をわたしました。「でも、けっして開けてはいけません。」村に着くと、まわりはすっかり変わっていて、知っている人はだれもいません。こわくなった太郎が箱を開けると、白いけむりがふわりと立ちのぼり、太郎の体はゆっくり変わっていきました。
| 対象年齢 | 4〜6さい(目安) |
|---|---|
| よみきかせ時間 | 約7分 |
| お話の種類 | 日本の昔話 |
| このページの本文 | 会員登録なしで全文むりょう |
ぜんぶ読む:ひまり姫の「浦島太郎」
この下から最後まで、むりょうで読めます。絵をめくって読みたいときは、上の3Dえほんでどうぞ。
むかしむかし、海のそばの村に、浦島太郎という男の子が住んでいました。太郎は、だれにでもやさしい心を持っていました。
ある日、浜辺で子どもたちが何かを囲んでいました。近づいてみると、小さな亀がいじめられています。太郎はすぐに駆けよりました。「やめなさい。」子どもたちはびっくりして、逃げていきました。
太郎は、亀をそっと海へ返しました。亀は何度も振り返って、太郎を見ました。
次の日、太郎がまた海へ行くと、あの亀が来ました。亀はにっこりして太郎を見ました。「太郎さん、お礼に竜宮城へご案内します。」
太郎は目を丸くしました。亀の背中に乗ると、海の中へすーっと進みました。海の中はきらきら光っていました。魚たちが、まわりを泳いでいます。
やがて、りっぱな竜宮城が見えてきました。そこに、美しい姫さまが立っていました。姫さまは、やさしく太郎を迎えました。太郎は毎日、たのしく過ごしました。時間は、あっという間に過ぎていきました。
ある日、太郎は村のことを思い出しました。太郎の心は、少しきゅっとしました。太郎は姫さまに言いました。「そろそろ、帰りたいです。」
姫さまは、少しさびしそうにうなずきました。「これを持っていってください。」小さな箱を太郎にわたしました。「でも、けっして開けてはいけません。」太郎はおじぎをして、海を出ました。
村に着くと、まわりはすっかり変わっていました。知っている人は、だれもいませんでした。太郎はこわくなりました。そのとき、箱のことを思い出しました。太郎はそっと箱を開けました。
白いけむりが、ふわりと立ちのぼりました。太郎の体は、ゆっくり変わっていきました。鏡のような水に、白いかみの自分がうつりました。太郎は、しばらくじっと立っていました。「ずいぶん、時間がたったんだな。」
太郎は村を見まわしました。でも、知っている顔は一人もいませんでした。太郎の胸は、きゅっとさびしくなりました。太郎はそっと空を見上げました。空の向こうに、竜宮城を思い出しました。「たのしかったな。」そして、家のことも思い出しました。でも、やっぱり帰りたかった。太郎はゆっくり歩き出しました。
ひまり姫は言いました。「さっきまで、あんなに楽しかったのにね。」つる先生は聞きました。「もしひまりが、知らない町にぽつんと立っていたら、どんな気持ちかな?」「ちょっとこわい。さびしい。」「そうだね。だから、帰れる場所があるって、あったかいね。」
このお話の教訓:帰る場所があることの、あたたかさ。
浦島太郎は、悪いことをしていません。やさしくして、たのしい時間を過ごしただけです。それでも、帰る場所は変わってしまいました。この話に「こうすればよかった」という答えはありません。ひまり姫版では、教訓を押しつけず、「帰れる場所があるって、あたたかいね」で終えています。3〜6さいのお子さまにとって、その場所はおうちです。読んだあとに「ひまりのおうちは、どんなところ?」と聞いてあげてください。今いる場所のありがたさが、そのまま伝わります。
| 場面 | 子どもに伝わること |
|---|---|
| いじめられている亀を助ける | こまっている生きものに、声をあげていい |
| 竜宮城でたのしく過ごす | 楽しい時間は、あっという間に過ぎる |
| 村を思い出す | たのしくても、帰りたくなる場所がある |
| だれも知らない村 | 帰る場所は、いつまでも同じではない |
| 空を見上げる | さびしさも、心の中に置いておける |
何歳から?よみきかせのコツ
- 3さいごろ:海の中の場面(きらきら光る、魚が泳ぐ)を中心に読むと、それだけで楽しめます。
- 4〜5さいごろ:箱をわたされる場面で「開けていいのかな?」と聞いてみてください。約束の話につながります。
- 5〜6さいごろ:「太郎さんは、どうして帰りたくなったのかな?」と聞くと、家族や家のことを言葉にできます。
- 読み終わったあと、さびしそうにしていたら、「ひまりのおうちは、ここにあるよ」と伝えてあげてください。
よくある質問
「浦島太郎」は何歳から読めますか?
ひまり姫版は4さいごろからをおすすめします。3さいでも海の場面は楽しめますが、時間が過ぎるさびしさは4さい以降に伝わります。
この話の教訓は何ですか?
帰る場所があることのあたたかさ、です。ひまり姫版では、太郎を責めるような教訓は入れていません。感じたことをそのまま受け止める読み方をおすすめしています。
おじいさんになる場面がこわくないですか?
体がゆっくり変わり、白いかみの自分が水にうつる、という描き方にしています。おそろしい表現はありません。
よみきかせにどれくらい時間がかかりますか?
このページの全文をゆっくり読んで、約7分です。短くしたいときは、あらすじだけを読んであげてもかまいません。
無料で全部読めますか?
はい。このページの本文は、会員登録なしで最後まで無料で読めます。3Dの絵本をめくって読む「えほんモード」は6ページまでが無料で、続きは無料会員登録でひらきます。
動画版はありますか?
あります。ひまり姫チャンネル(YouTube)で3Dアニメ版を公開しています。動画では、読んだあとにひまり姫が気持ちを話す場面もあります。
紙の絵本はありますか?
あります。ひまりスタジオの絵本としてAmazonで販売しています。Kindle Unlimitedに入っている方は0円で読めます。


