「マッチ売りの少女」は、雪の降る寒い夜、マッチを売り歩く女の子が、一本ずつマッチをともして光の中に温かい景色を見る、アンデルセンの名作童話です。ひまり姫版は3〜6さい向けに、悲しさより「やさしさがある場所は、どんな寒い夜でもあたたかい」ことが残るように描いています。よみきかせは約7分。全文をこのページで無料で読めます。
「マッチ売りの少女」のあらすじ
とても寒い冬の夜のことでした。外は雪がしんしんと降り、町じゅうが真っ白になっています。小さな村に住む女の子が、寒さにふるえながら、小さな箱にマッチを入れて町へ出かけました。少しでもマッチを売って、パンを買うお金を作りたかったのです。けれど、みんな急いで歩いていき、だれもマッチを買ってくれません。女の子の手は真っ赤になり、かじかんでしまいました。それでも女の子は、小さくほほえみながら歩き続けます。とうとう寒くて、壁のかげに座りこみました。マッチを一本取り出してつけると、あたたかい真っ赤なたき火が見えました。火が消えると、まわりは雪だけ。もう一本つけると、大きなクリスマスツリーが現れ、枝にはたくさんの光とプレゼントがかかっています。それも、火が消えると消えてしまいました。最後の一本をつけると、光の中に、大好きなおばあさんが立っていました。おばあさんはにっこり笑って腕を広げます。女の子はうれしそうにその手をにぎり、二人はあたたかい光のほうへ歩いていきました。そこでは、雪ももう冷たくありませんでした。
| 対象年齢 | 5〜6さい(目安) |
|---|---|
| よみきかせ時間 | 約7分 |
| お話の種類 | 世界の名作 |
| このページの本文 | 会員登録なしで全文むりょう |
ぜんぶ読む:ひまり姫の「マッチ売りの少女」
この下から最後まで、むりょうで読めます。絵をめくって読みたいときは、上の3Dえほんでどうぞ。
それは、とても寒い冬の夜のことでした。外は雪がしんしんと降っていて、町じゅうが真っ白になっていました。
小さな村に、一人の女の子が住んでいました。その村は冬になると、いつも雪でおおわれていました。女の子は寒さにふるえながら、小さな箱にマッチを入れて、町へ出かけました。少しでもマッチを売って、パンを買うお金を作りたかったのです。
でも、町はとても寒くて、人々はみんな急いで歩いていきました。「マッチはいかがですか。」だれもマッチを買ってくれません。女の子の手は真っ赤になって、かじかんでしまいました。それでも女の子は、小さくほほえみながら、がんばって歩き続けました。
とうとう寒くて、女の子は壁のかげに座りこみました。マッチの箱を抱いて、そっと手の中であたためました。
そして、マッチを一本取り出して、ぱちっとつけてみました。ほのかな黄色い光が、ぱっとまわりを照らしました。女の子には、あたたかい真っ赤なたき火が見えました。その火は、手をあたためてくれるほど、やさしく燃えていました。でも、マッチの火が消えると、たき火もすぐに消えて、まわりは真っ白な雪だけになりました。
女の子は、もう一本マッチを取り出して、またぱちっとつけました。すると今度は、大きなクリスマスツリーが現れました。木の枝には、たくさんの明かりと、きらきら光るプレゼントがかけられていました。雪がふわり、ふわりと舞って、まるで夢の中にいるようでした。でも、マッチの火が消えると、大きなツリーも、そっと消えてしまいました。
ひまり姫は聞きました。「あのきれいなもの、どこに行っちゃったの?」つる先生は答えました。「それはね、夢なんだよ。とても寒くてさびしいとき、人はあたたかい夢を見るんだ。でもね、その夢は、信じている間だけかがやくんだよ。」
女の子には、最後のマッチが残っていました。かじかんだ手で、最後の一本を手に取ります。そして、そっとぱちっとつけました。
今度の光は、今までよりもずっと明るく、あたたかくかがやきました。その光の中に、女の子の大好きなおばあさんが立っていました。おばあさんはにっこり笑って、やさしく腕を広げました。
女の子はうれしそうに、おばあさんの手をぎゅっとにぎりました。そして二人は、あたたかい光のほうへ、ゆっくりと歩いていきました。そこでは、雪ももう冷たくありませんでした。
それからというもの、雪の夜に空を見上げると、小さな光がきらりと光ります。それは、マッチ売りの少女の光。空をあたたかく照らしてくれているのです。
「マッチ売りの少女、もう寒くないのかな?」「うん。もう寒くないよ。だってね、大好きなおばあさんと一緒にいるんだ。」「おばあさんと一緒にいると、あたたかいんだね。」「そうだよ。やさしさがある場所は、どんな寒い夜でもあたたかいんだ。」
このお話の教訓:やさしさがある場所は、どんな寒い夜でもあたたかい。
このお話は、世界の童話の中でもいちばん悲しい一つです。ひまり姫版でも、その悲しさを消してはいません。ただ、最後を「一人で終わる」ではなく「大好きな人と一緒になる」「その光が今も空をあたためている」という形にしています。3〜6さいのお子さまは、意味をすべて理解できなくても、寒さとあたたかさのちがいは感じ取れます。読んだあとは、説明よりも、ぎゅっと抱きしめてあげてください。それがこのお話のいちばん正しい読み方です。
| 場面 | 子どもに伝わること |
|---|---|
| 雪の夜にマッチを売る | 世界には、あたたかく過ごせない人もいる |
| だれも買ってくれない | がんばっても、うまくいかない日がある |
| 一本目の火:たき火 | 小さな光でも、あたためてくれる |
| 二本目の火:ツリー | 夢を見る力は、だれにでもある |
| 最後の火:おばあさん | そばにいてくれる人が、いちばんあたたかい |
何歳から?よみきかせのコツ
- 3〜4さいごろ:まだ早いお話です。読むなら、マッチの光に見えるものを楽しむ場面だけにしてください。
- 5〜6さいごろ:「どうして、だれも買ってくれなかったのかな?」と聞くと、まわりを見る目が育ちます。
- 読み終わったら、説明や教訓を足さずに、抱きしめてあげてください。感じたことを言葉にできなくても大丈夫です。
- 寒い日や、だれかを思いやる話をしたい日に読むと、いちばん心に残ります。
よくある質問
「マッチ売りの少女」は何歳から読めますか?
ひまり姫版は5さいごろからをおすすめします。3〜4さいには、悲しさより不安が強く残ることがあります。光に見える景色の場面だけを読む方法もあります。
この話の教訓は何ですか?
やさしさがある場所は、どんな寒い夜でもあたたかい、ということです。あわせて、こまっている人に気づく目を育てるお話でもあります。
最後がかなしすぎませんか?
かなしいお話です。ひまり姫版では、大好きなおばあさんと一緒になり、その光が今も空をあたためている、という形にしています。読んだあとは、抱きしめてあげてください。
寝る前に読んでも大丈夫ですか?
お子さまによります。こわい夢を見やすいお子さまには、昼間に読むほうが向いています。読んだあと、話をする時間を少し取ってあげてください。
無料で全部読めますか?
はい。このページの本文は、会員登録なしで最後まで無料で読めます。3Dの絵本をめくって読む「えほんモード」は6ページまでが無料で、続きは無料会員登録でひらきます。
動画版はありますか?
あります。ひまり姫チャンネル(YouTube)で3Dアニメ版を公開しています。動画では、つる先生がひまり姫の気持ちを受け止める場面もあります。
紙の絵本はありますか?
あります。ひまりスタジオの絵本としてAmazonで販売しています。Kindle Unlimitedに入っている方は0円で読めます。


