「きつねとぶどう」は、おなかをすかせたきつねが、高いところのぶどうに何度も飛びつき、届かないと分かると「あれは酸っぱいに決まってる」と言って去っていくイソップの名作童話です。ひまり姫版は3〜6さい向けに、「ほしいのに手に入らないとき、心はどうする?」を見つめるお話にしています。よみきかせは約7分。全文をこのページで無料で読めます。
「きつねとぶどう」のあらすじ
ある日、おなかをすかせたきつねが歩いていました。「おなかがぺこぺこだなあ。」ふと目の前に、きれいなぶどうだながあります。そこには、むらさき色のぶどうがたわわに実っていました。ぶどうは太陽の光をあびて、きらきら輝いています。きつねの目も、きらりと輝きました。「うわあ、おいしそうなぶどうだ。」きつねはぴょんと高く飛び上がりましたが、ぶどうはずっと高いところにあります。「あと少し。届かないや。」きつねはもう一度、力いっぱい飛びました。「えい。」でも、手は空を切るだけ。指先さえかすりません。きつねは何度も何度も跳ね続け、だんだん息が上がってきます。それでも、ぶどうは遠いままでした。「どうして届かないんだ。」くやしくて、涙が出そうになりました。きつねはぴたりと飛ぶのをやめ、じっとぶどうを見上げます。そして、ぷいっと横を向きました。「ふん。あのぶどうは酸っぱいに決まってる。あんなの、食べたくなんてないや。」きつねは足早に去っていきました。その背中は、どこか少しさびしそうでした。
| 対象年齢 | 4〜6さい(目安) |
|---|---|
| よみきかせ時間 | 約7分 |
| お話の種類 | 世界の名作 |
| このページの本文 | 会員登録なしで全文むりょう |
ぜんぶ読む:ひまり姫の「きつねとぶどう」
この下から最後まで、むりょうで読めます。絵をめくって読みたいときは、上の3Dえほんでどうぞ。
ある日、おなかをすかせたきつねが歩いていました。「おなかがぺこぺこだなあ。」
ふと目の前に、きれいなぶどうだなが見えました。そこには、むらさき色のぶどうが、たわわに実っています。ぶどうは太陽の光をあびて、きらきらと輝いていました。
きつねの目も、きらりと輝きました。「うわあ、おいしそうなぶどうだ。」口の中に、じゅわっとよだれが広がります。
きつねは、ぴょんと高く飛び上がりました。けれど、ぶどうはずっと高いところにあります。「あと少し。届かないや。」
きつねはもう一度、力いっぱい飛びました。「えい!」と声を出して、全身に力をこめます。でも、手は空を切るだけでした。ぶどうに指先さえ、かすりません。
きつねは、何度も何度も跳ね続けました。だんだん息が上がってきます。それでも、ぶどうは遠いままでした。
「どうして、届かないんだ。」くやしくて、涙が出そうになりました。顔が、みるみる赤くなっていきます。
きつねは、ぴたりと飛ぶのをやめました。じっとぶどうを見上げます。
そして、ぷいっと横を向きました。「ふん。あのぶどうは、酸っぱいに決まってる。あんなの、食べたくなんてないや。」きつねは足早に、その場を去っていきました。
その背中は、どこか少しさびしそうです。本当は食べたかったのに、自分の気持ちにうそをついたのです。ぶどうは、まだ高いところで静かに光っていました。
ひまり姫は言いました。「きつねさん、ぶどうが食べられなくて残念だったね。」つる先生は聞きました。「ひまりも、ほしいおもちゃが買えないとき、どう思う?」「ずっとほしくて、泣いちゃうかもしれない。」
「そうだよね。ずっと悲しい気持ちでいることもできる。でも、きつねさんは『酸っぱい』と決めて、歩き出したでしょう。」「あ、そっか。考え方を変えたんだね。」「そう。ずっと悲しんでいるより、別のことを考えたほうが、心は楽になるんだよ。」
このお話の教訓:手に入らないとき、心は自分を守ろうとする。それも、わるいことじゃない。
この話は「負けおしみはよくない」という教訓で語られがちです。ひまり姫版はちがう見方をしています。きつねが「酸っぱい」と言ったのは、悲しさから自分を守るためでした。3〜6さいのお子さまも、ほしいものが手に入らないとき、同じことをします。だから責めません。ただ、「本当はほしかったんだよね」と、気持ちに名前をつけてあげてください。それができると、次からは強がらずに「くやしい」と言えるようになります。
| 場面 | 子どもに伝わること |
|---|---|
| ぶどうを見つける | ほしいと思う気持ちは、自然なこと |
| 何度も飛びつく | やってみることには、意味がある |
| 息が上がってくる | がんばっても、届かないことがある |
| 「酸っぱい」と言う | 心は、悲しさから自分を守ろうとする |
| さびしそうな背中 | 強がりの下に、本当の気持ちがある |
何歳から?よみきかせのコツ
- 3さいごろ:「えい!」と飛ぶ場面を一緒にジャンプすると楽しめます。
- 4〜5さいごろ:「きつねさん、本当は食べたかったのかな?」と聞いてみてください。
- 5〜6さいごろ:「ほしいものが手に入らないとき、どうする?」と聞いて、強がり以外の方法(また今度にする、別のことをする)を一緒に考えてみてください。
- おもちゃを買ってもらえなかった日に読むと、「くやしい」と言葉にする練習になります。
よくある質問
「きつねとぶどう」は何歳から読めますか?
ひまり姫版は4さいごろからをおすすめします。3さいでも飛ぶ場面は楽しめますが、強がる気持ちが分かるのは4さい以降です。
この話の教訓は何ですか?
手に入らないとき、心は自分を守ろうとする、ということです。ひまり姫版では、負けおしみを責めるのではなく、その下にある本当の気持ちに目を向けています。
こわい場面はありますか?
ありません。だれも傷つかず、短くて分かりやすいお話です。寝る前にも読めます。
よみきかせにどれくらい時間がかかりますか?
このページの全文をゆっくり読んで、約7分です。短くしたいときは、あらすじだけを読んであげてもかまいません。
無料で全部読めますか?
はい。このページの本文は、会員登録なしで最後まで無料で読めます。3Dの絵本をめくって読む「えほんモード」は6ページまでが無料で、続きは無料会員登録でひらきます。
動画版はありますか?
あります。ひまり姫チャンネル(YouTube)で3Dアニメ版を公開しています。文字を読むのがまだ難しいお子さまには、動画から入るのもおすすめです。
紙の絵本はありますか?
あります。ひまりスタジオの絵本としてAmazonで販売しています。Kindle Unlimitedに入っている方は0円で読めます。


