「きんたろう」は、足柄山で森の動物たちと遊ぶ力持ちの男の子が、大きなくまと出会い、力ではなくやさしさで向きあう日本の昔話です。ひまり姫版は3〜6さい向けに、「つよくても、やさしくできる?」を考えるお話にしています。よみきかせは約7分。全文をこのページで無料で読めます。
「きんたろう」のあらすじ
むかし、足柄山という、木や花がきれいで風が気持ちいい山がありました。そこに、きんたろうという男の子が住んでいます。おかっぱ頭で、ほっぺは真っ赤。むねには「金」と書いた赤い腹かけをしています。きんたろうはとても力が強く、重いおのも軽々と持ち上げました。でも、いちばんすごいのは、やさしいところです。友だちは森の動物たち。うさぎ、さる、しかもいます。毎日みんなで楽しく遊び、大好きな遊びはおすもうでした。動物たちが一生けんめい押しても、きんたろうはびくともしません。最後にきんたろうがやさしくぽんと押すと、動物たちはころころ転がって、みんなで大笑いしました。ある日、山の奥から「どすん、どすん」と足音が聞こえ、真っ黒な影が現れます。とても大きなくまでした。動物たちはふるえて、きんたろうのうしろに隠れます。くまは大きな口を開けて叫びました。それでもきんたろうは逃げず、一歩前へ出ます。こぶしは上げず、やさしく手を広げました。そのとき、くまのおなかが「ぐー」と鳴ったのです。
| 対象年齢 | 3〜6さい(目安) |
|---|---|
| よみきかせ時間 | 約7分 |
| お話の種類 | 日本の昔話 |
| このページの本文 | 会員登録なしで全文むりょう |
ぜんぶ読む:ひまり姫の「きんたろう」
この下から最後まで、むりょうで読めます。絵をめくって読みたいときは、上の3Dえほんでどうぞ。
むかしむかし、足柄山という山がありました。木や花がきれいで、風が気持ちいい場所です。そこに、きんたろうという男の子が住んでいました。
おかっぱ頭で、ほっぺは真っ赤です。むねには「金」と書いた赤い腹かけをしています。きんたろうは、とても力が強い男の子でした。重いおのも、軽々と持ち上げます。でも、いちばんすごいのは、やさしいところでした。
友だちは、森の動物たち。うさぎ、さる、しかもいます。毎日みんなで、楽しく遊んでいました。大好きな遊びは、おすもうです。
きんたろうが言いました。「はっけよい、のこった。」動物たちは、一生けんめいきんたろうを押します。でも、きんたろうはびくともしません。最後にきんたろうが、やさしくぽんと押しました。動物たちは、ころころ転がりました。「おっとと。」みんな、あははと大笑いしました。きんたろうも一緒に笑いました。
そのとき、山の奥から、こわい足音が聞こえました。「どすん。どすん。」森がゆれて、真っ黒な影が現れました。それは、とても大きなくまでした。
動物たちはふるえて、きんたろうのうしろに隠れました。くまは大きな口を開けて、「がおう」と叫びました。かみなりのような大きな声でした。
でも、きんたろうは逃げません。きんたろうは一歩前へ出て、くまを見ました。きんたろうは、こぶしを上げませんでした。きんたろうは、やさしく手を広げました。
そのとき、くまのおなかが「ぐー」と鳴りました。「あ、おなかが鳴った。」「おなかが空いてるのかな?」
きんたろうは、あたたかいおにぎりを出しました。そして、くまに「はい、どうぞ」とわたしました。くまはおどろきましたが、おにぎりを食べました。おなかがいっぱいになり、くまは笑いました。きんたろうとくまは、すっかりなかよしになりました。
そこへ、一人のりっぱな侍が現れました。名前は頼光という大将です。頼光は言いました。「すばらしいやさしさだ。私と都へ行って、侍にならないか。」きんたろうは「はい」と元気よく答えました。動物たちは手をふって見送りました。きんたろうは、強い力で人々を守る侍になりました。
ひまり姫は言いました。「強いって、こわくないんだね。」つる先生はうなずきました。「本当の強さは、人を守るやさしさなんだよ。」
「こわそうに見えても、ただおなかが空いているだけかもしれないね。」「見た目だけで決めたら、だめなんだね。」「うん。心で見てあげることが大切なんだよ。」
このお話の教訓:つよくても、やさしくできる。本当の強さは、人を守る力。
きんたろうは、くまと戦って勝ちません。こぶしを上げずに手を広げ、おにぎりをわたします。そして、くまが「こわい相手」ではなく「おなかが空いていただけ」だと分かります。3〜6さいのお子さまは、力が強いこと=えらいと思いはじめる時期です。読んだあとに「きんたろうは、どうしてこぶしを上げなかったのかな?」と聞いてみてください。強さの使い方を考える、いちばん大事な問いです。
| 場面 | 子どもに伝わること |
|---|---|
| 動物たちとすもうをとる | 強い子は、加減ができる |
| みんなで大笑いする | 遊びは、勝ち負けだけではない |
| くまが現れる | こわいものに会うと、体がすくむ |
| こぶしを上げない | 強くても、使わない選択ができる |
| おなかが鳴る | こわく見えても、理由があるかもしれない |
| おにぎりをわたす | やさしさは、相手を変える |
何歳から?よみきかせのコツ
- 3さいごろ:「はっけよい、のこった」「どすん、どすん」を一緒に言うと、それだけで楽しめます。
- 4〜5さいごろ:くまが現れた場面で、「きんたろうは、どうすると思う?」と聞いてみてください。
- 5〜6さいごろ:「強いって、どういうこと?」と聞いてみてください。力の強さ以外の答えが出たら、たっぷりほめてあげてください。
- お友だちを押してしまうことが増えた時期に読むと、力の使い方の話がしやすくなります。
よくある質問
「きんたろう」は何歳から読めますか?
ひまり姫版は3さいから楽しめます。すもうの場面は3さいごろが大好きです。強さの意味を考えられるのは5さいごろからです。
この話の教訓は何ですか?
つよくても、やさしくできる、ということです。きんたろうはくまと戦わず、おにぎりをわたしてなかよくなります。本当の強さは人を守る力だと伝えています。
くまと戦う場面はありますか?
ひまり姫版にはありません。きんたろうはこぶしを上げず、手を広げます。こわい場面が苦手なお子さまでも読めます。
よみきかせにどれくらい時間がかかりますか?
このページの全文をゆっくり読んで、約7分です。短くしたいときは、あらすじだけを読んであげてもかまいません。
無料で全部読めますか?
はい。このページの本文は、会員登録なしで最後まで無料で読めます。3Dの絵本をめくって読む「えほんモード」は6ページまでが無料で、続きは無料会員登録でひらきます。
動画版はありますか?
あります。ひまり姫チャンネル(YouTube)で3Dアニメ版を公開しています。文字を読むのがまだ難しいお子さまには、動画から入るのもおすすめです。
紙の絵本はありますか?
あります。ひまりスタジオの絵本としてAmazonで販売しています。Kindle Unlimitedに入っている方は0円で読めます。


