「かちかち山」は、いたずらをしたたぬきを、うさぎがこらしめる日本の昔話です。ひまり姫版は3〜6さい向けに、こわい場面をやわらげ、最後はうさぎがたぬきを見舞い、たぬきがあやまって仲直りするお話にしています。「おこっても、人を傷つけない」を考える1話です。よみきかせは約7分。全文をこのページで無料で読めます。
「かちかち山」のあらすじ
むかしむかし、山のふもとに、やさしいおじいさんとおばあさんが住んでいました。ある日、おじいさんが畑に行くと、いたずら好きのたぬきが野菜を食べています。おじいさんはたぬきをつかまえて家に連れ帰り、「もう悪いことをしないんだよ」と言い聞かせました。けれど、たぬきは反省せず、うそをついて逃げ出してしまいます。それを見ていた山のうさぎは、たぬきをこらしめる決心をしました。うさぎはたぬきをさそって、一緒に山へたきぎを取りに行きます。帰り道、うさぎが火打ち石をかちかちと鳴らすと、たぬきの背負ったたきぎに火が移り、たぬきは背中をやけどして川へ飛びこみました。そのあと、寝こんだたぬきのところへ、うさぎはおかゆを持って見舞いに行きます。「もう悪いことはしないでね。」たぬきは涙をこぼしてあやまり、二ひきは仲良く暮らすようになりました。
| 対象年齢 | 4〜6さい(目安) |
|---|---|
| よみきかせ時間 | 約7分 |
| お話の種類 | 日本の昔話 |
| このページの本文 | 会員登録なしで全文むりょう |
ぜんぶ読む:ひまり姫の「かちかち山」
この下から最後まで、むりょうで読めます。絵をめくって読みたいときは、上の3Dえほんでどうぞ。
むかしむかし、山のふもとに、やさしいおじいさんとおばあさんが住んでいました。二人は畑をたがやし、なかよく暮らしていました。
ある日、おじいさんが畑に行くと、何かがおいしい野菜を食べていました。それは、いたずら好きのたぬきでした。「こら、わしの野菜をとるな。」たぬきはあわてて逃げましたが、おじいさんにつかまってしまいました。
おじいさんはたぬきを家に連れ帰り、言いました。「もう、悪いことをしないんだよ。」けれど、たぬきは反省しませんでした。おばあさんが料理をしているすきに、たぬきはうそをついて逃げ出してしまいました。
それを見ていたのが、山のうさぎでした。「なんて、ひどいたぬきだろう。」「おばあさん、かわいそうに。」うさぎは、たぬきをこらしめる決心をしました。
次の日、うさぎはたぬきのところへ行きました。「たぬきさん、一緒に山へたきぎを取りに行こうよ。」たぬきはうれしそうに言いました。「いいね。」
二ひきは大きなたきぎを背負って、山をおりました。とちゅうで、うさぎが火打ち石を、かちかち、と鳴らしました。「かちかちって、何の音?」「風の音だよ。」
少しすると、たぬきの背中があたたかくなりました。「あれ? あつい。」火がたきぎに移り、たぬきの背中が燃えはじめました。「あついよ。」たぬきは大あわてで川へ飛びこみました。水がじゅっと音を立て、けむりがもくもくと上がりました。
うさぎは静かに見ていましたが、少しかなしそうな顔をしていました。
そのあと、けがをしたたぬきは、しばらく寝ていました。ある日、うさぎがおかゆを持って見舞いに来ました。「たぬきさん、もう悪いことはしないでね。」
たぬきは涙をこぼして言いました。「ごめんなさい。もう二度と、人を困らせません。」うさぎはにっこり笑って言いました。「それでいいんだ。みんな、なかよく暮らそう。」それから二ひきは、森でなかよく遊ぶようになりました。
ひまり姫は言いました。「うさぎさん、こわかったけど、やさしかったね。」つる先生はうなずきました。「そう感じたんだね。」「だれかが痛いのは、いやだもん。」「うん。その気持ちを、うさぎも持っていたよ。」
「じゃあ、強いって、やさしいこと?」「ひまりは、大事なことに気づいたね。」「私も、やさしくて強くなりたい。」
このお話の教訓:おこっても、人を傷つけない。強さは、やさしさとセットで。
かちかち山は、昔から「仕返しの話」として知られています。ひまり姫版では、そこで終わらせません。うさぎはたぬきを見舞いに行き、たぬきはあやまり、二ひきは仲直りします。3〜6さいのお子さまが園や家庭で本当に必要なのは、「やられたらやり返す」ではなく「おこった気持ちのおさめ方」だからです。読んだあとに「うさぎさんは、どんな気持ちだったと思う?」と聞いてみてください。うさぎがかなしそうな顔をした場面が、この話のいちばん大切なところです。
| 場面 | 子どもに伝わること |
|---|---|
| たぬきが野菜を食べる | 人のものをとると、だれかが悲しむ |
| おじいさんが言い聞かせる | まず、言葉で伝える |
| うさぎが火をつける | おこった気持ちは、強い力になる |
| うさぎがかなしそうな顔をする | 仕返しをしても、心は晴れない |
| おかゆを持って見舞いに行く | ゆるすことは、負けることではない |
| たぬきがあやまる | ごめんなさいが言えたら、やり直せる |
何歳から?よみきかせのコツ
- 3さいごろ:「かちかち」の音を一緒に言うだけで十分です。やけどの場面は声を小さく、さらっと読んでください。
- 4〜5さいごろ:うさぎがかなしそうな顔をする場面で止めて、「うさぎさん、うれしかったのかな?」と聞いてみてください。
- 5〜6さいごろ:「おこったとき、どうしたらいい?」と、お子さま自身の経験に引きよせて話すと、いちばん学びになります。
- きょうだいげんかのあとに読むと、たぬきの「ごめんなさい」がそのまま家の中で使えます。
よくある質問
「かちかち山」は何歳から読めますか?
ひまり姫版は4さいごろからをおすすめします。3さいでも音を楽しめますが、「おこった気持ち」をあつかうお話なので、4さい以降のほうが伝わります。
この話の教訓は何ですか?
おこっても人を傷つけない、ということです。うさぎは仕返しをしたあと、かなしそうな顔をします。最後はおかゆを持って見舞いに行き、たぬきと仲直りします。
おばあさんが死んでしまう場面はありますか?
ひまり姫版にはありません。もとの昔話にある残酷な場面は入れず、たぬきが逃げるところまでにしています。寝る前でも安心して読めます。
やけどの場面がこわくないですか?
背中があつくなって川に飛びこむところまでで、痛みを強調する描写はしていません。気になるときは声を小さく、ゆっくり読んであげてください。
無料で全部読めますか?
はい。このページの本文は、会員登録なしで最後まで無料で読めます。3Dの絵本をめくって読む「えほんモード」は6ページまでが無料で、続きは無料会員登録でひらきます。
動画版はありますか?
あります。ひまり姫チャンネル(YouTube)で3Dアニメ版を公開しています。動画では、読んだあとにつる先生とひまり姫が気持ちを話しあいます。
紙の絵本はありますか?
あります。ひまりスタジオの絵本としてAmazonで販売しています。Kindle Unlimitedに入っている方は0円で読めます。


