「はなさかじいさん」は、白い犬をわが子のように育てたおじいさんとおばあさんが、犬のみちびきで小判を見つけ、やがて枯れ木に花を咲かせる日本の昔話です。ひまり姫版は3〜6さい向けに、「やさしい心は、花になる」ことが伝わるお話にしています。よみきかせは約7分。全文をこのページで無料で読めます。
「はなさかじいさん」のあらすじ
むかし、山のふもとの小さな村に、やさしいおじいさんとおばあさんが住んでいました。二人には子どもがいなかったので、白い犬の「しろ」を、自分の子どものように大切にしていました。ある朝、庭でしろが一つの場所をくるくる回り、「わん」と鳴いて土をほりはじめます。すると、土の中からきらきら光る小判が出てきました。二人はおどろきましたが、いばることも、むだづかいすることもなく、そっと空に感謝して、しろの頭をなでました。となりには、よくばりな人が住んでいました。その人はしろを借りて小判をさがしましたが、出てきたのはごみだけ。おこってしろをぶってしまい、しろは死んでしまいます。悲しんだ二人は、庭の木の下にしろをうめました。その夜、しろが夢に出てきて「その木を切って、うすを作って」と言います。うすでお米をつくと、ぱっと光って小判に変わりました。よくばりな人はまねをして失敗し、うすをこわして燃やしてしまいます。しろはまた夢に出て、「その灰を、枯れた木にまいて」と言いました。次の朝、そのとおりにすると、灰は風に乗って枯れ枝にふれ、桜の花がいっせいに咲きました。
| 対象年齢 | 4〜6さい(目安) |
|---|---|
| よみきかせ時間 | 約7分 |
| お話の種類 | 日本の昔話 |
| このページの本文 | 会員登録なしで全文むりょう |
ぜんぶ読む:ひまり姫の「はなさかじいさん」
この下から最後まで、むりょうで読めます。絵をめくって読みたいときは、上の3Dえほんでどうぞ。
むかしむかし、山のふもとの小さな村に、やさしいおじいさんとおばあさんが住んでいました。二人には子どもがいなかったので、白い犬の「しろ」を、自分の子どものように大切にしていました。しろはいつもそばにいて、二人の毎日を明るくしていました。
ある朝、おじいさんが庭で働いていると、しろが一つの場所をくるくる回りました。しろは「わん」と鳴いて、土を一生けんめいほりました。「どうしたんだい、しろ。」
すると、土の中から、きらきら光る小判が出てきました。おじいさんとおばあさんはびっくりして目を丸くしました。でも、だまって空を見上げました。いばることもしませんでした。たくさん使うこともしませんでした。そっと空に感謝して、しろの頭をなでました。そのおかげで暮らしは少し楽になりましたが、二人は変わらずやさしく暮らしました。
となりに、よくばりな人が住んでいました。その人は、おじいさんとおばあさんにたくさんの小判があるのを見ました。そして、うらやましくなって、「しろには不思議な力がある」と思いました。
その人はしろを借りて、小判をさがそうとしました。しろは庭を一生けんめいほりました。でも、出てきたのは、くさった骨とごみだけでした。よくばりな人はおこって、しろをぶってしまいました。しろは、きゃんと鳴きました。そして、「わざとじゃないよ」とうそをつきました。
おじいさんとおばあさんは、とても悲しくて、涙が出ました。二人は庭の木の下に、そっとしろをうめました。夜の風がやさしく吹いて、しろの声が聞こえたような気がしました。「おじいさん、その木を切って、うすを作って。」
おじいさんは、しろの言うとおりにしました。うすでお米をつくと、ぱっと光って、小判に変わりました。
よくばりな人も、まねをしました。でも、そのうすから出たのは、どろとごみだけでした。その人はぷんぷんして、うすをこわして燃やしてしまいました。
その夜、しろはまた夢に出てきました。「その灰を、枯れた木にまいて。」次の朝、おじいさんは、そのとおりにしました。灰は風に乗って、ひらひら飛びました。そして、枯れた枝にそっとふれました。すると、桜の花がいっせいに咲きました。庭は花でいっぱいになりました。
その話は村じゅうに広がりました。枯れた桜を持つ殿さまが、おじいさんを呼びました。みんなの前で、おじいさんはそっと灰をまきました。すると、花がすぐに咲きました。殿さまはとても喜んで、「すばらしい」と言い、おじいさんにたくさんのほうびをあげました。
よくばりな人も、灰を持ってまねをしました。でも、灰は人の顔に飛んだだけでした。花は一つも咲きませんでした。その人は、よくばりすぎて、殿さまにおこられました。
おじいさんとおばあさんは、また静かに暮らしました。春になると、庭にはまた花が咲きました。まるで、しろが笑っているようでした。つる先生は言いました。「やさしさは、小さな種みたいなものだよ。大切にすると、花が咲くんだ。」
このお話の教訓:やさしい心は、花になる。
おじいさんは、小判が出てもいばりません。ここが、となりのよくばりな人との分かれ目です。3〜6さいのお子さまには、「同じことをしても、心のもち方で結果がちがう」という形で伝わります。しろが死んでしまう場面があるので、悲しがるお子さまもいます。そのときは、「しろは、そのあとも夢に出てきて、おじいさんを助けてくれたね」と伝えてあげてください。大切な存在を失っても、心の中に残る、という話にしています。
| 場面 | 子どもに伝わること |
|---|---|
| しろを子どものように育てる | 生きものを大切にする気持ち |
| 小判が出てもいばらない | うれしいときこそ、静かにしていられる |
| となりの人がまねをする | 同じことをしても、心がちがえば結果もちがう |
| しろが夢に出てくる | 大切な存在は、心の中に残る |
| 枯れ木に花が咲く | やさしさは、あとから花になって返ってくる |
何歳から?よみきかせのコツ
- 3さいごろ:花が咲く場面を中心に読むと楽しめます。しろが死ぬ場面は、さらっと読んであげてください。
- 4〜5さいごろ:「おじいさんと、となりの人、なにがちがったのかな?」と聞いてみてください。
- 5〜6さいごろ:ペットや大切な人を失った経験があるお子さまには、「しろは、どこに行ったと思う?」と、ゆっくり話す時間にできます。
- 春・お花見の季節に読むと、桜の花が咲く場面がいっそう心に残ります。
よくある質問
「はなさかじいさん」は何歳から読めますか?
ひまり姫版は4さいごろからをおすすめします。しろが死んでしまう場面があるため、3さいには花が咲く場面を中心に読んであげてください。
この話の教訓は何ですか?
やさしい心は、花になって返ってくる、ということです。同じことをしても、よくばりな気持ちからでは実らない、という対比で描かれています。
犬が死んでしまう場面はつらくないですか?
つらい場面ですが、残酷な描写はしていません。そのあとしろは夢に出てきて、おじいさんを助け続けます。心の中に残る、という形にしています。
よみきかせにどれくらい時間がかかりますか?
このページの全文をゆっくり読んで、約7分です。短くしたいときは、あらすじだけを読んであげてもかまいません。
無料で全部読めますか?
はい。このページの本文は、会員登録なしで最後まで無料で読めます。3Dの絵本をめくって読む「えほんモード」は6ページまでが無料で、続きは無料会員登録でひらきます。
動画版はありますか?
あります。ひまり姫チャンネル(YouTube)で3Dアニメ版を公開しています。文字を読むのがまだ難しいお子さまには、動画から入るのもおすすめです。
紙の絵本はありますか?
あります。ひまりスタジオの絵本としてAmazonで販売しています。Kindle Unlimitedに入っている方は0円で読めます。


